□ やまーの歴史教室

「最近の新書は、9割以上が、まあ読む価値がない。」

と言われているこの時代、限られた時間で高い効用を得るために、著者は実際に今まで読んできた本の中で、ジャンル別のランキング表を作りました。これは、就職活動をしていて、面接官の方に「最近、どんな本を読みましたか」と聞かれ、答えに詰まってしまうとまずいかもしれないという問題意識から誕生したものです。

著者の独断と偏見で決めたこの価値観全開のランキング表が、少しでも“本選び”の参考になればと思っています。では早速、歴史小説からいきます。

歴史小説(Best 5)
1位:竜馬がゆく(1〜8)  司馬遼太郎 文春文庫
2位:三国志(1〜8) 吉川英治 講談社
3位:上杉鷹山(上・下) 堂門冬二 学陽書房
4位:太閤記(上・下) 司馬遼太郎 新潮文庫
5位:項羽と劉邦(上・中・下)  司馬遼太郎 新潮文庫
番外編:男子の本懐 城山三郎 新潮文庫

こうしてみると、トップ5の中に司馬遼太郎の作品が3作品含まれています。やはり、彼は偉大な作家なのでしょう。1位の『竜馬がゆく』は、読み始めると面白くて止まらなくなり、48時間ぶっ続けで読んだせいで寝食を忘れ、死にかけた思い出があるほど面白いのでお勧めです。
2位の『三国志』を読み始めたきっかけは、中学時代にPSの『三国志V』にはまったことです。あれもはまり過ぎてしまい、学校休んでやってた記憶があります。
3位の『上杉鷹山』を読んだのは最近でして、かのケネディ大統領に最も尊敬する日本人と尋ねたら、「上杉鷹山」と答えたというエピソードがあるほど、有名な日本人なので知っておいと損はない(はず)。N○CKが「あれ、すごくいいよ。」と言ってました。
4位は、僅差で『太閤記』。にく○○の大好きな「人間力」とは何かを考えさせられる一冊です。(余談ですが、織田信長を殺したのは秀吉ではないかと、私は考えています。そういう意味を含めて、いろいろ勉強になります。)
5位は、『項羽と劉邦』。『太閤記』の舞台を中国に移し、どでかいスケールで描いた作品であり、面白い。
 番外編として今回は、『男子の本懐』を選びました。この作品には、信念を賭けた男の友情が描かれていて、昔の日本にはDMモデルの想定外の政治家がいたのです。

続いて、世界の名作を紹介していきます。

世界の名作(Best5)
1位:4つの署名 コナン・ドイル 新潮文庫
2位:緋色の研究 コナン・ドイル 新潮文庫
3位:スカラムーシュ ラファエロ・サバチニ 創元推理文庫
4位:ルパン対ホームズ モーリス・ルブラン 新潮文庫
5位:大地 パール・バック 新潮文庫
番外編:レ・ミゼラブル ヴィクトール・ユゴー 新潮文庫

1位の『4つの署名』は、シャーロック・ホームズシリーズで一番面白い、と思っています。本が薄くストーリーが明晰なので、電車の中でも読めます。中学の学園祭でホームズ役で『4つの署名』に出演したこともあり、いろいろな思い出があるため、1位にしました。
2位も同じく、コナン・ドイルの『緋色の研究』です。シャーロック・ホームズが初めて世に出た作品で、これも薄いので、とても読みやすいです。
3位は、『スカラムーシュ』。主人公のアンドレ・ルイ・モローのユーモアの切れと筋立ての上手さが際立っている作品です。1位を獲ってもおかしくない作品なのですが、厚みがあり、字も小さいので根気強く読まないと完読できません。私は、1週間以上かけてやっと読破しました。
4位は『ルパン対ホームズ』。フランス対イギリスの闘いの決着は如何に?フランス人作者、モーリス・ルブランのイギリスに対するライバル心が剥き出しであり、両国の国民性が伺える作品です。なかなか面白い。
5位は『大地』。国民党や共産党が出現した清朝末期の時代を描いた作品で、なかなか奥が深いです。ですが、字が小さく、ボリュームが多いため読破には根気が必要です。原宿のブックオフでN○CKに見せると「うわ〜。字、ちっちゃいね。」と言ってました。
番外編は『レ・ミゼラブル』。劇でよく上演されるからご存知の方も多いと思います。主人公、ジャン・バルジャンの生き方には、胸が打たれます。が、これもボリュームがめちゃくちゃあり、かつ、ユゴーの文章が散文的なので読破は困難です。もったいないですけど。

如何でしたでしょうか。もっともっと紹介したいのですが、時間が迫ってきたのでこの辺で筆を下ろしたいと思います。ご清聴ありがとうございました。

文責:寺山

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